こんにちは。 有馬 陽介です。
読売新聞が運営する「YOMIURI ONLINE」で『火葬まで1週間!…現代の葬儀事情』という記事が掲載されていました。
【引用記事】
首都圏などの都市部を中心に火葬場不足が深刻化している。
高齢化社会の進展で年間の死亡数が増える一方、火葬場の数は増えていないからだ。
部では「人が亡くなってから通夜まで1週間待ち」というケースも出て、遺族を悩ませているという。
出典:『火葬まで1週間!…現代の葬儀事情』/YOMIURI ONLINE
死者数の増加に対して、火葬場の減少数が大きく地域によっては1週間も御遺体の待機が必要とのこと。
出典:「平成29年版高齢社会白書(全体版)」/内閣府
2045年(平成57年)には日本の死者推計は年間165.2万人にもなり、火葬場の確保は行政における喫緊の課題といっても過言ではありません。
1火葬場あたりのカバー人口を調べる!
都道府県 | 人口 | 火葬場 合計数 | 1火葬場あたりの カバー人口 |
東京都 | 13,515,000人 | 26 | 519,807人 |
神奈川県 | 9,126,000人 | 20 | 456,300人 |
埼玉県 | 7,267,000人 | 21 | 346,047人 |
千葉県 | 6,223,000人 | 28 | 222,250人 |
出典:全国火葬場データベース (厚生労働省 / 2018年7月掲載内容)
ちなみに、各県の「人口」と「火葬場合計数」から「1火葬場あたりのカバー人口」を算出してみました(もちろん、火葬場によって基数の変動はありますが…)。
これをみると、東京都が【火葬場不足】というのがよくわかります。
1火葬場で約52万人をカバーしなければならないのですからね。
千葉県に関していえば、1火葬場あたりのカバー人口は約22万人となっており、東京の半分以下です。
実際に、御遺体の火葬に1週間順番待ちが必要・・・といったことは体感としても無い感じです。
公営斎場を使うのはどんな葬儀社?
「そのお葬式…葬儀社との契約じゃないかも?!知られざる3タイプの葬儀社を知ろう!」の記事でもご紹介しましたが、葬儀業者には
- 小さなお葬式などの葬儀仲介サービス業者
(正しくは葬儀社ではない) - ホールレンタル葬儀社
- 自社ホール保有葬儀社
上記3パターンが存在します。
弊社「雅セレモニーホール」については、この中の「③自社ホール保有葬儀社」に該当し、千葉市内に3つのホールを所有して葬儀業を営んでおります。
斎場については「公営」「民営」といった区分があるのですが、弊社のような民間企業が運営している斎場のことを【民営斎場】と呼びます(ちなみに、弊社ホールは火葬場は併設しておりません)。
逆に市区町村が運営している斎場のことを【公営斎場】と呼称します。
葬儀社のうち「②ホールレンタル葬儀社」は、葬儀を執り行うための場所として【公営斎場】または【民営斎場】をレンタルして葬儀を実施する仕組みです。
ただ、弊社を含めた【民営斎場】は、空きがあればホールを貸し出しする場合はありますが、実際には自社で請け負った葬儀案件で埋まってしまっていることが多いため、「②ホールレンタル葬儀社」は【公営斎場】の利用がメインとなります。
千葉県内の公営斎場(火葬場併設)をピックアップ!
千葉県内にある公営斎場のうち火葬場を併設しているところは約19件あるのですが、その中でも大きめの会場をピックアップして「斎場利用料」や「控室利用料」「火葬料」などを比較してみたいと思います。
市内居住者と市外居住者で斎場の利用料に大きな差が!
斎場名 | 居住者区分 | 斎場利用料 |
市内居住者 | ・50席:38,050円 ・100席:77,140円 |
|
市外居住者 | ・50席:77,140円 ・100席:154,280円 |
|
市内居住者 | ・2時間:6,600円 ・12時間:29,700円 ・24時間:39,600円 |
|
市外居住者 | ||
市内居住者 | 51,400円 / 1回 | |
市外居住者 | 102,800円 / 1回 | |
市内居住者 | ・50席 4,280,円/1時間 102,720円/24時間 ・100席 6,390円/1時間 153,360円/24時間 |
|
市外居住者 | ||
市内居住者 | ・小式場:23700円 ・大式場:43200円 |
|
市外居住者 | ・小式場:47,400円 ・大式場:86,400円 |
|
雅セレモニー | 40,000円(税別) |
出典:各ウェブサイト/2018年7月5日独自調べ
※ウェブサイトに非掲載のものは本表組には掲載しておりません
※料金が「税別」の場合のみ料金に税別の旨表示しております
斎場の利用料については、「市内居住者」と「市外居住者」で区分されています。税金で賄われている公営斎場なので、住民税を払っている居住者には安く提供される仕組みになっています。
料金については、残念ながら軸が統一されておらず「席数」「時間」「利用回数」「式場の大小」のそれぞれの軸で価格が設定されています。
火葬料と遺体保管料はどのくらいかかるのか
斎場名 | 居住者区分 | 火葬料(*) | 保管料/24時間 |
千葉市斎場 | 市内居住者 | 6,000円 | 5,140円 |
市外居住者 | 60,000円 | 10,280円 | |
馬込斎場 | 市内居住者 | 3,700円 | 2,400円 |
市外居住者 | 5,000円 | 4,800円 | |
浦安市斎場 | 市内居住者 | 10,000円 | 5,100円 |
市外居住者 | 70,000円 | 10,200円 | |
市川市斎場 | 市内居住者 | 6,750円 | |
市外居住者 | 50,000円 | ||
松戸市斎場 | 市内居住者 | 3,000円 | 6,500円 |
市外居住者 | 50,000円 | 13,000円 |
出典:各ウェブサイト/2018年7月5日独自調べ
※ウェブサイトに非掲載のものは本表組には掲載しておりません
※火葬料は自治体により年齢区分が異なります。概ね12〜16歳以上の料金を記載しております。
「火葬料」は、年齢によって費用が決まっている場合がほとんどです。
市内居住者は5,000円~10,000円前後が多いようですが、市外居住者は概ね市内居住者の10倍の金額が相場となっています。
また、「保管料」については市内居住者の場合は5,000円前後が多く、市外居住者はその2倍が相場のようです。
予算によっては公営斎場という選択肢も
民営斎場 | | 公営斎場 |
・宿泊施設が充実 ・自社ホールのため、葬儀進行における変更等が柔軟に対応可能 ・交通の便が良い場合がほとんど | メリット | ・料金が安価(市内居住者) ・火葬場併設の場合は移動に時間がかからない |
・市内居住者が公営斎場を利用する場合と比べると費用が高くなる場合あり ・火葬場を併設していない民間斎場の場合は、火葬場へはマイクロバス等で移動が必要 | デメリット | ・宿泊施設が充実していない ・立地が不便な場合あり ・利用時間や利用資格に制限あり ・市内居住者以外は費用が高くつく ・希望する日程での予約が取りづらい場合あり |
弊社雅セレモニーのような【民営斎場(セレモニーホール)】は、従業員が対応し、ホール設備の利用にもなれているため、急な変更やご要望があっても比較的対応しやすいというメリットがあります。
一方で、公営斎場では「ホールレンタル葬儀社」が対応する点と斎場は借り物であるため柔軟な変更対応は難しい場合があります。
ただ、価格面で見ると安価となる場合があるため、予算に応じて公営斎場を選択するのもよろしいのではないかと思います。