オンライン広告(Google検索のリスティング広告)には、会葬者数の明記はありませんでしたが、「38.5万円」という広告表記から会葬者数10名までの「家族葬」と判定。

アーバンフューネス社は、割引サービス「特割」の50,000円を控除した額を表示しているようでした。

10名あたりの料理・会葬返礼の費用は【215,234円】なので、1人あたりの単価は【21,523円】の模様。

なお、20名時と30名時の費用も掲載されていたので、同掲いたします。
10名時と比べて30名時は約40%近くの割引・・・これはオトクなの…か…な？

さて、肝心のオンライン広告に掲載されている価格と「宗教関連」「料理/会葬返礼(10名)」ありの同一プラン(家族葬)を比較すると…

あッ…と、差額は【277,334円】。
乖離率としては172%と相成りました。

広告で見た価格で葬儀を執り行おうとして、「宗教関連」「10名の料理/会葬返礼おもてなし」をしようとすると、記載価格の1.72倍になる・・・という感じですね。

広告で見た価格で葬儀を執り行おうとして、「宗教関連」「10名の料理/会葬返礼おもてなし」をしようとすると、記載価格の1.72倍になる・・・という感じですね。

葬儀周辺事業(「生花」)から参入の日比谷花壇。

日比谷花壇の場合は、ブランド名全面推しのため「価格訴求」は一切無し。
なお、日比谷花壇の「家族葬」プランは会葬者数20名対応で、基本セットの料金は【737,516円】。

それとは、別に料理・会葬返礼(20名)は【222,120円】となり、基本セットと合計すると【959,636円】になりました。

料理・会葬返礼費用は1人あたり単価は【11,106円】。
なお、広告上では、価格には触れていないので差額並びに乖離率は算出できませんが、「基本セット」「料理・会葬返礼」の合計金額には宗教関連費用は含んでいないので注意が必要です。

広告上では低価格帯の「小さな1日葬儀」が掲載されていました。
表示価格は割引を適用させていない【343,000円】。

ちなみに、【小さなお葬式】は、葬儀会社ではなく正しくは”葬儀仲介会社”です。


ウェブ上に葬儀に関するポータルサイトを持っており、そこに葬儀社を探しているユーザーを集客。

必要に応じて、ユーザーを「提携する葬儀会社に紹介」するサービスが主体となっています。

「宗教関連費用」の【85,000円】が差額となっています。

ただし、葬儀仲介業者ゆえに、紹介先の葬儀社によって「料理・会葬返礼」の費用は変動するため、金額は不明かつ、上記表の差額・乖離率には反映されておりません。

なお、会葬者数についてはFAQによると1日葬については「10-20名」とありますが、本来は紹介先の葬儀会社によって異なるためなんとも言えません。

こうしてみるとあまり安く(見え)ないのと、結局紹介先の葬儀会社によって費用がかわるので、【結局最終的にいくらかかるのかわからない】典型になってしまっているような・・・

一昔前までは、「プラン別固定価格」の勝者だったのですが、隔世の感があります。

最低限セットと基本セットの「提供サービス」の差が大きいですね。
13.5万円のプラン・・・広告上で安値プランを演出するために作られたと錯覚してしまいますが邪推でしょうか。邪推ですよね。

火葬式については、オンライン広告の掲載は【13.5万円】の最低限セットのものですが、
・枕飾り
・遺影制作
・古式湯灌
・位牌
・納棺の儀
・火葬
・収骨
・後飾り設置
上記を含んだ【21.5万円】の基本セットと比較しています(21.5万円の基本セットに宗教関連費用の5万円を足して【26.5万円】)。

火葬式の差額は【130,000円】…一般的に葬儀に近づけると広告表示の価格よりも倍くらいはかかるのでは・・・ということで、乖離率は【196%】になっています。

ちなみに、「料理・会葬返礼」の費用は含んでいないため、差額・乖離率ともにさらに膨らむ(費用がかかる)ことは間違いありません。

【予言】葬儀に関する価格系の広告は出せなくなる？

と、まぁ…ざっと各社の「オンライン広告上の表示価格」と「一般的な葬儀を執り行った場合の価格」とを比較してみたのですがいかがでしょうか？

もしかすると、「平均的な葬儀」と定義した部分・・・

・お坊さんによる読経など宗教関連費用あり
・料理/会葬返礼費用あり

によって答えは違うのかもしれませんが、「それぐらい差があるんだよ」ということを知っていただければなぁ・・・と考えております。

まぁ、中には、ウェブ上のお客さんは”(安価を呼び水に)呼び込んだもの勝ち”という見方をする人もいらっしゃるかもしれません。

が、そろそろこのやり方も終焉を迎えそうなんですよね。

というのも、検索エンジンを提供するGoogle広告がこんなアラートを出し始めているからです。

上記は、葬儀に関する広告・・・なかでも、価格を入れ込んだ広告に対するアラートです。

個人的な窮状…つまりは、「死別への対応」に関して価格を訴求するとはけしからん！というわけです。

近い将来、価格を記載した広告だけではなく、葬儀に関する広告自体NGになるのではないかと予言しておきます。

葬儀会社の認知・集客はますます厳しくならざるを得なくなるわけですが、そのあたりの話はまた別の機会に・・・

それではまた！