- 自分の葬儀を事前に相談/予約することは可能
- 死後の手続きで必要となる情報をまとめておくという意味でも「エンディングノート」は重要
- 近年は終活として事前予約は当たり前に。自分らしい葬儀をするためにも、予め葬儀社やホールを見学して決めておくことも重要に
自分の葬儀が心配…という方は少なくありません
自分の亡きあと、葬儀がどのように執り行われるか不安…という方は少なくありません。そして、自身の葬儀について生前に相談したいという方も増えています。
以前は生前に葬儀の話なんて縁起でもない…とタブーとされてきた事も今は「自分の葬儀で家族に負担をかけたくない」「自分の想いと違う葬儀にはしたくない」などの理由から終活準備を進めるという方も珍しくなくなりました。
エンディングに向けて生前にできること
終活のひとつに「もしものとき」の希望を伝える“エンディングノート”を作成するという方法があります。
“エンディングノート”は、特に書式にこだわる必要はなく、ご自身が家族に伝えたいことを自由に書くことができるノートです。
例えば、自分が意思表示できなくなった時の延命治療、自分の訃報を知らせて欲しい友人リスト、残されたペットについて、保険のことなど気づいたときに“書き残して”家族に伝えるのです。
葬儀プランなどお葬式に関することも“エンディングノート”で伝えることができます。
一般葬を希望するのか、または親しい人だけの家族葬や通夜や告別式なしの直葬を希望するのかを残すことで自分の想いを伝えます。
エンディングノートの活用法と注意点
エンディングノートは遺言書のように法的な効力はありませんが、エンディングノートがあるだけで、さまざまな手続きが必要となる遺族の助けとなることは間違いありません。
活用術
解約が必要な契約、携帯電話・PCなどのサービス、保険の担当者、財産の情報といった存在が分かるだけでも家族は助かります。
注意点
エンディングノートを紛失したときの不正利用を防ぐため「暗証番号は○○にメモあり」という形で“存在を伝えるリスト”として活用しましょう。
友人・親族リスト
訃報が伝わらず、数年経って故人の知人からお線香をあげたいと連絡が来ることは、意外と多いようです。友人・知人・親戚などを記録しておけば、家族が訃報を出す際に役立ちます。
大切な人へのメッセージ
思い出や、学歴・職歴などの記録、大切な家族へのメッセージを残しておくことは残された者にとって有難いことです。
自分の言葉で気づいたものから自由に書き足していくことができる“エンディングノート”は、手軽に始めることができる終活準備のひとつです。
生前の事前相談のメリット
近年、葬儀について生前に相談をすることは、終活のひとつとして広く受け入れられるようになってきました。葬儀の費用や内容を詳しく知る機会として相談をされるケースが増えています。
もしものときの備えとして予算の事、プランの確認、宗教についてなど、事前相談で確認しておくことで、臨終の際の搬送にご家族が葬儀社を慌てて決めなければならない、葬儀社の提案のまま葬儀を行って想像以上の請求書が届いたなどということが防げるからです。
また、葬儀の内容はもちろん、会葬者への対応などについて家族に伝えておきたいと考えている方は少なくありません。そのため、ご本人だけでなく、ご家族と事前相談を受けるというケースも増えています。
事前相談は、会葬者への自分らしさの表現、葬儀について残された家族が悩んだり意見が割れてしまうなどという事態を招かないようにする準備ということで、今では終活のひとつとして捉えられています。
自分の葬儀を決めておく生前予約
事前相談をされた方の中には、遺影写真を自分で決めたり、お花を指定したり、BGMを決めたり、お別れの挨拶を残したりなど自分らしく葬儀をプロデュースしたいという方もいます。
費用やプランを決めておくだけでも家族の負担は軽減できると生前予約をするケースも少なくありません。
また、残されたご家族が「生前予約がなければ、本人の希望する葬儀にはしてあげられなかった」という場合もあります。
このように、今では残された家族や自分の納得できる葬儀のために生前相談や計画をタブーとしない傾向が強まっています。