引導は「法華経」にある言葉で、人を仏教の教えに導くことがもとの意味で、やがて死者を心も肉体も完全に消えてなくなり、迷いわずらう煩悩が再び生き返る余地のない世界、つまり涅槃へ導き入れることをいいます。このことから今では「引導をわたす」といえば、一般に縁切りをするとき、最後の宣告をしてあきらめさせるときに用いるようになりました。